こんばんは
新田です。
台風が過ぎて急に涼しくなってきましたね。
先週末は補綴(ホテツ)学会の代議員会、総会に会計監事として参加するために一泊二日で小倉の九州歯科大学へ行って来ました。
そして,学会にも参加し,メインスピーカーの東京慈恵医科大学の斎藤 充先生のお話を聞いてまいりました.私が入局後に初めて行った出張が東京の「抗加齢学会」で,そこで斎藤先生のお話を拝聴して衝撃を受けたのを覚えております.もう10年位前の話です.斎藤先生は整形外科の副診療部長で,骨粗鬆症が専門でいらっしゃいます.久しぶりにお話を拝聴しましたが,斎藤先生のエネルギッシュなパワーはまったく衰えておらず,90分があっというまでした.
内容をざっくりとお話しますと,
骨粗鬆症による骨折を防ぐには「骨密度」だけではなく,「骨質」が非常に重要な因子である.
「骨質」は糖尿病などの慢性疾患で老化が進む.
「骨密度」に問題がある場合,「骨質」に問題がある場合,「骨密度」「骨質」両方に問題がある場合の3パターンがあり,それぞれ対応を変えていかなければならない.
といったところでしょうか.(「http://ameblo.jp/medicare-news/entry-10710644333.html」こちらのブログで斎藤先生のことが詳しく説明されています.)
10年前に私が何に衝撃を受けたかというと,斎藤先生の発表のスライドのほとんどすべての参考文献(論文)が,ご自分で書かれたものだということです.10や20ではありません.100以上の論文を自分で研究,実験して書かれたというのがすごいのです.エビデンスがなければ,自分で作って目標に突き進んでいく,,,すごいです.
新田歯科ではエビデンスを非常に大切にしております.私たち医療人が治療の唯一の拠り所とできるのはエビデンスだけなのです.客観性と専門性を高く維持し,患者さんに高い質を提供するためにはとても大切なことです.斎藤先生のようにはいかないまでも,できる限り治療の根拠を明確にしなければならないと再確認いたしました.