みなさん「はぎしり」についてご存知でしょうか。
漢字で書くと「歯軋り」、、、なんか怖い印象ですね。。。
貧乏ゆすりなどと同じで無意識の時に食いしばったり歯を擦り合わせたりして、上下の歯が不必要に接触している状態を「はぎしり(ブラキシズム)」と言います。日中起きているときに生じるものと、眠っている間に生じるものがあり、横方向にギリギリとこすり合わせるものをグライディング、上下の歯をぐっと噛みしめるものをクレンチングと呼びます。
「無意識」というのが非常に厄介で、本人も自覚がなかったり、自覚があっても止められないのです。「へーそんな人がいるんやねー関係ないけどー」と思ったあなた!逆に「自分にはブラキシズムがない」という根拠はありますか?私は2〜3割の人に多少なりともブラキシズムがあるのではないかと感じているくらいですので、他人事と思わず「かもしれない」と思って読み進めてください。
本来、上下の歯が食事や会話の時に接触する時間は24時間中15分程度と言われています。1日に1時間でもブラキシズムが発生するとそれだけで5倍歯を使うことになります。。。5年で20年分、10年で40年分、、、20年で一生分歯を使うことになってしまいますね。。。。股関節や背骨の軟骨と同じで使えば使いほどに歯もすり減ってしまいます。また、長時間にわたって歯や顎に力がかかり続けると、歯槽膿漏を悪化させたり、歯にクラックが入ってそこから虫歯になったり、顎の関節が調子を崩したりします。
歯槽膿漏と虫歯という歯を失う二大要因を加速させ、顎関節症を引き起こす可能性のあるものなのです。恐ろしいですね。。。
ストレスなどが原因といわれていますが、詳しいことはわかっておらず、原因を解決するのが難しいため、対症療法が中心となります。
一つは就寝時にマウスピースをつけていただき、物理的に歯並びを保護するという方法です。
もう一つは、美容整形で用いられる「ボトックス注射」を噛み合わせの筋肉に使う方法です。
前者は健康保険が使えますが後者は保険が効かないので自費治療となり、対応していない医院もあると思います。他にも細かいものはいくつもありますが、今のところこの二つが中心となります。
長い目で見たとき、健康への投資としてブラキシズムの治療はとても有効ですので、一度歯医者さんを受診して相談されることをお勧めします。
このようなセルフチェックでいくつも心当たりがある方は要注意です。
・朝起きると顎が疲れていたりだるかったりする
・家族に歯ぎしりを指摘された
・朝方や夕方など知覚過敏が強い時間帯がある
・前歯が横に一直線に削れている
・治療した歯がよく壊れる
・歯が欠けやすい、折れやすい、割れて抜歯になったことがある
・上顎の天井や下顎の内側に骨の隆起がある
・頬や舌に餃子の耳のような圧痕がある
みなさんもはぎしり対策をして歯並びを守りましょう!
実は私もボトックス注射とマウスピースを併用しています。コストはかかりますが、ブラキシズムによる症状にお困りの方にはメリット大でお勧めです。本当に楽になりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
いつもゆるっゆるの投稿ばかりなので今回は歯医者っぽい一面をお見せしました。まるで別人が書いたかのような投稿ですが、ゴーストライターではありませんよー。