白い包丁!
これはセラミックで作られている包丁です.たまには歯の話を,ということで,今回は差し歯の材料のお話です.
歯を削って被せるものを「差し歯」といいます.この材料には大きく
1金属
2プラスチック
3セラミック
の三つに分けられます.
3セラミックにはさらに,強くないけれど見た目が良いセラミックと,見た目はそこそこだけど非常に硬いセラミックがあります.後者のセラミックが「ジルコニア」です.(厳密には色々ありますが,大雑把に説明しています)
ジルコニアは二酸化ジルコニウムのことで,俗に「ホワイトメタル」と言われるくらい非常に強い素材です.歯科以外では,包丁や車のタービンなどに使われています.作る過程を調整して透明にしたものがいわゆる人工ダイヤモンドと呼ばれるところからも耐熱性や強さが想像できると思います.見た目と強さのバランスとしては奥歯の差し歯に向いていると言えます.健康保険の適応ができませんので,自費治療となりますが,そんなに高くなく,そこそこの見た目があり,非常に強い,,,というのはとても魅力的な素材です.
状況により適応ができなかったりする場合がありますので,ご興味があればご相談ください.
実は,ジルコニアの研究が私の学位取得のテーマだったので話はつきないのですが,重箱の隅をつつくようなお話ばかりなので,今回はこの辺で終わりにしましょう.